PAGE
[3 白崎×アキラ]
* 怖い話ダメ、ゼッタイ
白崎→アキラ



夜の学校に忘れ物である携帯を取りに来た俺

「怖ぇんなら着いて行ってやるぞ」
「い、いいって別に」

タカトにバイクで正門前まで送ってもらってその場で待機していてもらう

「まあ精々…三高の怪談七不思議に巻き込まれねぇようにな」
「ぎゃーっ!うるさーい!」

悪戯に笑う奴に怒鳴ってから校舎の中に入っていく

「………」

いや、ホントはマジで怖いんだけどさ

「ったく…大丈夫なのかねぇ…あの馬鹿は…」

着いて来てもらうのは男としての変なプライドが許さなかった

「………」

暗闇の中、歩き慣れた筈の廊下をゆっくり進む

怖い
怖すぎる

ああもう意地なんか張らずにタカトを連れて来れば良かった泣きそう

少しの風や物音で大袈裟にビビってしまう俺がようやく教室に辿り着いて、窓から入り込めば

「……あった…」

自分の席の上に無造作に置かれた携帯を確認して一息つく

「…ふぅ…」

画面を開いて着信も受信も無い事にとりあえず安心してから
タカトに電話を掛けつつまた窓から廊下に出た

「あ、もしもしタカト?」
『よう、あったみたいだな…携帯』
「うん、おかげさまで」
『急がなくていいからゆっくり来いよ』

低くて落ち着く声に耳を傾けて長い廊下を進む

「了解」
『…ところでお前、知ってるか?』

すると不意に後ろに人の気配を感じて、順調に前に行っていた脚が恐怖でピタリと止まった

『この時間帯になると何処からともなく…』

最早タカトが何語を喋っているのかもわからない

「…アキラ…」
『…白い手が出てきて』

全身凍り付いた俺の背後から、名前を呼ばれて抱きしめられるような気配

「…ひ…っ…」

引き吊った声を出しながら腹辺りを確認してみれば

「…こんな時間に…何…してんの…?」

囁くような声と、白い手が……

『あの世に引き込まれるらしいぞ』
「ぎゃーーーーーっ!!!」

















あとがき
怖い話ダメ、ゼッタイ

「…んだよ、アイツの叫び声が聞こえたから何かと思えば…てめぇか…」

助けに来たタカトに盛大な攻撃を喰らった白い手の持ち主もとい

「しっ…白崎ぃー!!大丈夫かぁあ!!」
「…………」

五代目白がアキラに泣きすがられながら廊下にぶっ倒れていた


[←前|次→]
[←戻る]